慶應日記@はてな

慶應義塾大学・通信教育課程・法学部・乙類・70期・学士入学の学習記録・復習ノートなどなど

放火及び失火の罪

  放火罪の整理    
                 
<客体> <人の有無・所有者> <行為> <適用条文> <未遂・112条> <予備・113条> <罪刑>    
建造物 現住:現に人が住居に使用 放火して焼損 108条 罰する 二年以下の懲役 死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
現在:現に人がいる 放火して焼損 108条 罰する 二年以下の懲役 死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
非現住 放火して焼損 109条1項 罰する 二年以下の懲役 二年以上の有期懲役    
非現住・自己所有 放火して焼損 109条2項     六月以上七年以下の懲役・公共の危険を生じなかったときは、罰しない    
非現住・自己所有 現住建造物or他人所有非現住建造物に延焼 111条1項     三月以上十年以下の懲役に処する。    
汽車 現住:現に人が住居に使用 放火して焼損 108条 罰する 二年以下の懲役 死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
現在:現に人がいる 放火して焼損 108条 罰する 二年以下の懲役 死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
非現住 放火して焼損 よって公共の危険を生じさせた 110条1項     一年以上十年以下の懲役に処する    
※非現住・自己所有 放火して焼損 よって公共の危険を生じさせた 110条2項     一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処す    
※非現住・自己所有 現住建造物or他人所有非現住建造物に延焼 111条1項     三月以上十年以下の懲役に処する。    
電車 現住:現に人が住居に使用 放火して焼損 108条 罰する 二年以下の懲役 死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
現在:現に人がいる 放火して焼損 108条 罰する 二年以下の懲役 死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
非現住 放火して焼損 よって公共の危険を生じさせた 110条1項     一年以上十年以下の懲役に処する    
※非現住・自己所有 放火して焼損 よって公共の危険を生じさせた 110条2項     一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処す    
※非現住・自己所有 現住建造物or他人所有非現住建造物に延焼 111条1項     三月以上十年以下の懲役に処する。    
艦船 現住:現に人が住居に使用 放火して焼損 108条     死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
現在:現に人がいる 放火して焼損 108条     死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
非現住 放火して焼損 109条1項 罰する 二年以下の懲役 二年以上の有期懲役    
非現住・自己所有 放火して焼損 109条2項     六月以上七年以下の懲役・公共の危険を生じなかったときは、罰しない    
非現住・自己所有 現住建造物or他人所有非現住建造物に延焼 111条1項     三月以上十年以下の懲役に処する。    
鉱抗 現住:現に人が住居に使用 放火して焼損 108条 罰する 二年以下の懲役 死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
現在:現に人がいる 放火して焼損 108条 罰する 二年以下の懲役 死刑又は無期若しくは五年以上の懲役    
非現住 放火して焼損 109条1項 罰する 二年以下の懲役 二年以上の有期懲役    
非現住・自己所有 現住建造物or他人所有非現住建造物に延焼 111条1項     三月以上十年以下の懲役に処する。    
建造物等以外 自己所有以外 放火して焼損 よって公共の危険を生じさせた 110条1項     、一年以上十年以下の懲役    
自己所有 放火して焼損 よって公共の危険を生じさせた 110条2項     一年以下の懲役又は十万円以下の罰金    
自己所有 自己所有以外に延焼 111条2項     三年以下の懲役    
                 
<条文>   引用元:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M40/M40HO045.html       ※適用
108条 放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。 112条・113条
109条1項 放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、二年以上の有期懲役に処する。 112条・113条・115条
109条2項 前項の物が自己の所有に係るときは、六月以上七年以下の懲役に処する。ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。  
110条1項 放火して、前二条に規定する物以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、一年以上十年以下の懲役に処する。 115条
110条2項 前項の物が自己の所有に係るときは、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。  
111条1項 第百九条第二項又は前条第二項の罪を犯し、よって第百八条又は第百九条第一項に規定する物に延焼させたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。  
111条2項 前条第二項の罪を犯し、よって同条第一項に規定する物に延焼させたときは、三年以下の懲役に処する。  
112条 第百八条及び第百九条第一項の罪の未遂は、罰する。  
113条 第百八条又は第百九条第一項の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の懲役に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができ  
114条 火災の際に、消火用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又はその他の方法により、消火を妨害した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。  
115条 第百九条第一項及び第百十条第一項に規定する物が自己の所有に係るものであっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、又は保険に付したものである場合において、これを焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による。
     
     
      <参照文献>          
山口厚(2011):『刑法』
井田良(2013):『入門刑法学・各論 (法学教室ライブラリィ) 』
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文書偽造の整理

  <客体> <印> <形態> <権限> <適用条文> <罪刑> <未遂> <行使・未遂> 参考
  公文書 有印 偽造 有形 155条1項 一年以上十年以下の懲役   158条1項・2項  
    無形 156条 一年以上十年以下の懲役   158条1項・2項 身分犯
  by私人→ 間接無形 157条1項 五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金 157条3項 158条1項・2項  
  by私人→ 間接無形 157条2項 一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金 157条3項 158条1項・2項  
  変造 有形 155条2項 一年以上十年以下の懲役   158条1項・2項  
    無形 156条 一年以上十年以下の懲役   158条1項・2項 身分犯
  無印 偽造 有形 155条3項 三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金   158条1項・2項  
    無形 156条 一年以上十年以下の懲役   158条1項・2項 身分犯
  変造 有形 155条3項 三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金   158条1項・2項  
    無形 156条 一年以上十年以下の懲役   158条1項・2項 身分犯
  私文書 有印 偽造 有形 159条1項 三月以上五年以下の懲役に処する 不可罰、167条1項・2項 161条1項・2項  
    無形 160条 三年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金 不可罰、167条1項・2項   医師が公務所に提出すべき診断書、検案書又は死亡証書
  →原則 無形 上記以外 不可罰(but作成名義の冒用、同一性の齟齬) 不可罰、167条1項・2項    
  変造 有形 159条2項 三月以上五年以下の懲役に処する 不可罰、167条1項・2項 161条1項・2項  
    無形   不可罰(but作成名義の冒用、同一性の齟齬) 不可罰、167条1項・2項    
  無印 偽造 有形 159条3項 一年以下の懲役又は十万円以下の罰金   161条1項・2項  
    無形          
  変造 有形 159条3項 一年以下の懲役又は十万円以下の罰金   161条1項・2項  
    無形          
                   
*井田良(2013)、pp.170-171. <現行刑法> <条文> <公文書> <私文書> 参考      
作成名義→ 形式主義 基本 ←下記条文以外     作成名義の冒用、同一性の齟齬      
内容的真実→ 実質主義 補充 ←156条、157条、160条 156条 160条位        
                   
                   
<条文> 引用元:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M40/M40HO045.html
155条1 項 行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。
155条2項 公務所又は公務員が押印し又は署名した文書又は図画を変造した者も、前項と同様とする。
155条3項 前二項に規定するもののほか、公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は公務所若しくは公務員が作成した文書若しくは図画を変造した者は、三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
156条 公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造したときは、印章又は署名の有無により区別して、前二条の例による。
157条1項 公務員に対し虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿その他の権利若しくは義務に関する公正証書の原本に不実の記載をさせ、又は権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
157条2項 公務員に対し虚偽の申立てをして、免状、鑑札又は旅券に不実の記載をさせた者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
157条3項 前二項の罪の未遂は、罰する。
158条1項 第百五十四条から前条までの文書若しくは図画を行使し、又は前条第一項の電磁的記録を公正証書の原本としての用に供した者は、その文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は不実の記載若しくは記録をさせた者と同一の刑に処する。
158条2項 前項の罪の未遂は、罰する。
159条1項 行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、三月以上五年以下の懲役に処する。
159条2項 他人が押印し又は署名した権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を変造した者も、前項と同様とする。
159条3項 前二項に規定するもののほか、権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を偽造し、又は変造した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
160条 医師が公務所に提出すべき診断書、検案書又は死亡証書に虚偽の記載をしたときは、三年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。
161条1項 前二条の文書又は図画を行使した者は、その文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、又は虚偽の記載をした者と同一の刑に処する。
161条2項 前項の罪の未遂は、罰する。
                   
167条1項 行使の目的で、他人の印章又は署名を偽造した者は、三年以下の懲役に処する。
167条2項 他人の印章若しくは署名を不正に使用し、又は偽造した印章若しくは署名を使用した者も、前項と同様とする。
                   
    <参考文献>      
山口厚(2011):『刑法』            
井田良(2013):『入門刑法学・各論 』            
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国家賠償法

 

・写真集の輸入→税関長:関税法69条の11第17号に該当する通知(本件通知)→取り消し訴訟→取り消しの判決

→国賠請求

・本件通知の半年前には同様の写真が「関税法69条の11第17号に該当する」との最高裁判決があった。

・本件通知について(1)公権力発動要件欠如説 (2)職務行為基準説から検討

 

参考:土田伸也 (2016) p.266ff

メイプルソープ事件(jawp

 

<ノート>

 

違法の意味について(反対説:行為により生じた結果が法の許容するものか否かで検討)

法律による行政の原理:法規範に従って行政を行う

この点に従い判断をすべきであり行為不法説が妥当

公権力発動要件欠如説(学説?)と職務行為基準説(判例

 

【2】公権力発動要件欠如説の場合

 

公権力の行使:法律による要件を満たしていたかで検討。充足していないにも関わらず公権力が発動された場合には違法とする。

(1)原因行為、(2)法律要件、(3)法律要件を満たして公権力の発動がされたかを検討。

取消判決の効果:公権力発動要件欠如説の場合、違法性同一説(取消違法=法律要件を満たしていない)

 

【3】職務行為基準説(判例)の場合

上記(1)から(3)に加えて(4)通常尽くすべき注意義務を尽くしていたかを更に検討

する。

取消判決の効果:違法性相対説(通常尽くすべき注意義務を尽くしていたか、の要素はまだ検討されていない)

最高裁判決(メイプルソープ事件、jawp?)があったことを踏まえて本件通知を行った=通常尽くすべき注意義務を尽くしていた=国賠法上の違法性はない。

 

4】職務行為基準説(判例)の問題点

・国家賠償訴訟請求の法秩序維持機能の脆弱化

職務上の注意義務違反がない場合には、法律の要件を満たしていなくとも適法になる。

法規範に従って行政を行うか従い判断をすべきであり行為不法説のチェックが弱くなる。

 

・過失の要素を違法性の要素に取り込むという構成

11項:「故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたとき」

違法の要件とは別に故意・過失の要素を設けている。

 

参考:土田伸也 (2016)p.266ff

 

cf. 中原茂樹(2015p.400ffの解説

職務行為基準説:過失と違法を一元的に審査をする=民法不法行為法(民法709条)と共通→損害の公平な填補という損害賠償法制度の側面を重視

国賠訴訟では職務上の注意義務違反の判断がされ(→違法性相対説)、国賠法上の過失

職務上の注意義務違反がある場合、抗告訴訟における違法性が前提

 

公権力発動要件欠如説:過失と違法の二次元的に審査。

注意義務違反=過失の問題

違法行為抑止・違法状態排除機能を意図している。

「違法だが過失がない」という判断も。

例 最高裁平成379日:http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=52770

 

・高速道路で動物が侵入→避けるために中央分離帯に衝突、重症→国賠請求

被告&主張・反論

 

・以前から動物が侵入、動物が死ぬ事故はあるが死亡事故はなし。他の区間ではあり。対策に1億円かかる。

動物愛護団体などから対策の要請はあったが全国的にも一般的ではない。動物注意の標識はあった。

 

参考:土田伸也 (2016) p.276ff

最高裁平成2232日判決:http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=38526

高知落石事件=最高裁 昭和45820日:http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=54103 

 

・被告について。

高速道路:国の管理 

費用負担者:国と県

国と県両方可能。

 

・主張

2条の「(1)道路、河川その他の公の営造物の(2)設置又は管理に瑕疵があつたために(3)他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。」

(1)は国又は公共団体によって直接公目的に供されている(判例

(2)の検証。

(2)について、無過失責任(高知落石事件)のため過失の主張は不要。

設置又は管理に瑕疵:通常有すべき安全性の欠如(判例)。

※参考「国家賠償法二条一項の営造物の設置または管理の瑕疵とは、営造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいい、これに基づく国および公共団体の賠償責任については、その過失の存在を必要としないと解するを相当とする。(高知落石事件)」

個別具体的に諸般の事情から総合判断(夢野台高校校庭転落事件)

諸般の事情:営造物の構造、用法、場所的環境、利用状況

高速道路:人の侵入が予定されていない。動物の侵入などで事故が起こりやすい

他の箇所で死亡事故:予見しやすい

人工公物:予算の制約は瑕疵の否定にならない(判例:大東水害訴訟)

 

・被告側の主張

適切な運転で事故の回避は可能。現実に同区間で過去に死亡事故がない。

防止対策も一般的ではない=瑕疵にならない。

道路標識の設置

 

・参考 最高裁平成2232日判決

 北海道内の高速道路で自動車の運転者がキツネとの衝突を避けようとして自損事故を起こした場合において,(1)走行中の自動車が上記道路に侵入したキツネ等の小動物と接触すること自体により自動車の運転者等が死傷するような事故が発生する危険性は高いものではないこと,(2)金網の柵を地面との透き間無く設置し,地面にコンクリートを敷くという小動物の侵入防止対策が全国で広く採られていたという事情はうかがわれず,そのような対策を講ずるためには多額の費用を要することは明らかであること,(3上記道路には動物注意の標識が設置されていたことなど判示の事情の下においては,上記(2)のような対策が講じられていなかったからといって,上記道路に設置又は管理の瑕疵があったとはいえない。

 

・予算制約が免責事由になりうる? 最高裁 昭和45820日との整合性

「本件道路には従来山側から屡々落石があり、さらに崩土さえも何回かあつたのであるから、いつなんどき落石や崩土が起こるかも知れず、本件道路を通行する人および車はたえずその危険におびやかされていたにもかかわらず、道路管理者においては、「落石注意」等の標識を立て、あるいは竹竿の先に赤の布切をつけて立て、これによつて通行車に対し注意を促す等の処置を講じたにすぎず、本件道路の右のような危険性に対して防護柵または防護覆を設置し、あるいは山側に金網を張るとか、常時山地斜面部分を調査して、落下しそうな岩石があるときは、これを除去し、崩土の起こるおそれのあるときは、事前に通行止めをする等の措置をとつたことはない、というのである。(中略)本件道路における防護柵を設置するとした場合、その費用の額が相当の多額にのぼり、上告人県としてその予算措置に困却するであろうことは推察できるが、それにより直ちに道路の管理の瑕疵によつて生じた損害に対する賠償責任を免れうるものと考えることはできないのであり、その他、本件事故が不可抗力ないし回避可能性のない場合であることを認めることができない旨の原審の判断は、いずれも正当として是認することができる」

他に対策手段があったのにも関わらず、何も対策がされていない場合に、その一つの対策方法について、「その予算措置に困却するであろうことは推察できるが、それにより直ちに道路の管理の瑕疵によつて生じた損害に対する賠償責任を免れうるものと考えることはできない」

 

<参考>

 

条文

引用元: http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO125.html

第一条1

国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

第一条2

前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。

第二条1

道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。

第二条2

前項の場合において、他に損害の原因について責に任ずべき者があるときは、国又は公共団体は、これに対して求償権を有する。

第三条1

前二条の規定によつて国又は公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合において、公務員の選任若しくは監督又は公の営造物の設置若しくは管理に当る者と公務員の俸給、給与その他の費用又は公の営造物の設置若しくは管理の費用を負担する者とが異なるときは、費用を負担する者もまた、その損害を賠償する責に任ずる。

第三条2

前項の場合において、損害を賠償した者は、内部関係でその損害を賠償する責任ある者に対して求償権を有する。

第四条

国又は公共団体の損害賠償の責任については、前三条の規定によるの外、民法 の規定による。

第五条

国又は公共団体の損害賠償の責任について民法 以外の他の法律に別段の定があるときは、その定めるところによる。

第六条

この法律は、外国人が被害者である場合には、相互の保証があるときに限り、これを適用する。

 

 

<参考文献>

土田伸也 (2016):『基礎演習 行政法』、日本評論社

土田伸也 (2014):『基礎演習 行政法』、日本評論社

中原茂樹(2015:『基本行政法』、日本評論社

中原茂樹(2013:『基本行政法』、日本評論社

 

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山口厚(2010) 財産犯の復習ノート

山口厚(2010)の復習ノート

 

<財産犯の全体像>

 

個別財産

領得罪

直接領得罪

移転罪

強取罪

窃盗罪(動産・有体性)

 

 

親族244

不動産侵奪罪

 

不動産

親族244

強盗罪

 

2

2項・不動産

1項・不動産:西田説等)

親族244

交付罪

詐欺罪

2

不動産

親族244

恐喝罪

2

不動産

親族244

非移転罪

 

横領罪

 

不動産

親族244

間接領得罪

 

 

盗品等関与罪

 

 

親族257

毀棄・隠匿罪

 

 

 

器物損壊罪

 

 

 

全体財産詐欺罪(少数)

 

 

 

 

背任罪

2

 

親族244

(出所: 山口厚(2010) p168に加筆)

 

6章 財産に対する罪

第1節 財産犯の体系

1 客体としての財産

2 財物と財産上の利益

財物 動産 不動産 

3 個別財産に対する罪と全体財産に対する罪

背任罪 2項犯罪

4 領得罪と毀棄罪

領得罪と毀棄罪 移転罪と非移転罪

 

第二節 窃盗罪

第一款 総説

他人の占有 自己の所有物 財物罪 利益窃盗 営業秘密の保護 強盗・詐欺・恐喝・横領との境界

第二款 財物

1 有体物

有体性 管理可能性 刑法245 大審院 有体性(多数説・通説?) 

管理可能性概念では財物の範囲が広くなりすぎる。 

例:電気以外のエネルギー、債権、情報も含まれるが利益窃盗を不可罰とする現行刑法と矛盾

(管理可能性からも限定を加える立場もあるが)財物概念の明確性から有体性説が妥当である。

財物は空間の一部を占める有形的存在を持つものに限られる(245条は特別規定と解する)。

参考: 山口厚(2010),p170

 

2 不動産

3 人体・臓器など

4 財産的価値

判例 所有権の目的 金銭的・経済的価値 交換価値 使用価値 積極的価値 消極的価値

 

消極的価値(使用されないように手元に置く)を含めるか?

日本銀行が消去のために回収をした日本銀行券について、廃棄処分まで保管する利益も財産的価値から排除する理由はない。

参考: 山口厚(2010),p174

 

第三款 占有

1 総説 

他人の占有の要件 事実上の支配 代理占有・占有改定・相続 遺失物等横領 横領罪との区別

2 占有の存否

占有の事実 占有の意思 占有の限界 支配の事実的可能性 支配の事実的可能性がない場合 社会観念? 占有の意思の推認 判例

3 占有の帰属

複数のものが関与する場合 共同 上下関係 支配関係 封 委託者

 

封を開いて、内容物を領得する場合

委託者に残された内容物に対する占有が侵害されている

窃盗罪が成立

物自体(全体)を領得する場合も同様に解するのが妥当。

(反対説:前者は窃盗罪・後者は横領罪、両者とも横領罪が成立)

参考: 山口厚(2010),p180

 

4 いわゆる「死者の占有」

 

事例A:当初から奪取の意図で殺害奪う 強盗殺人(判例・学説)

事例B:殺害後に奪取 遺失物等横領罪(判例

事例C:殺害後に第三者が奪取 窃盗罪(直後、判例

 

死者は権利主体としては存在しないことや、肯定したとしても範囲が不明瞭であり感覚的な基準により決せることになり恣意に流れる危険性がある。

死者の占有は否定し(事例BCは)遺失物等横領罪の成立の肯定にとどめるのが妥当である。

参考: 山口厚(2010),p180

 

 

第四款 窃盗罪の保護法益

1 他人の財物

他人の財物 の=所有  無主物 無主物先占 葬祭対象物 190条 納棺物 

 

(学説上、窃盗罪も成立するとする見解があるが)葬祭の対象とされた納棺物についてはその所有権が実質的には放棄されたものとみなすべきである

領得しても納棺物領得罪(190条)のみが成立すると解する(判例に同旨 大判大正4624日)

参考: 山口厚(2010),p183

 

2 本権説と占有説の対立

刑法242条の規定 客体の広がり 自力救済 民事法

3 判例の動向

本権説から占有説 従属から独立 恩給年金 債権取立ての脅迫 

4 学説の動向

本権説 中間 平穏な占有 合理的理由のある占有 占有説

5 本書の見解

 

本権説によると自力救済を肯定することになるが、民事紛争解決のための法制的制度を用意していることが無意味になる。他方で現行法が端的に「他人が占有する物」を窃盗罪の客体として規定しない点、権原に基づかない占有を所有者が取り返すケースなどあらゆる占有侵害に当罰性があるかは疑問があることを踏まえると占有を一律に保護するのは保護の範囲が広くなりすぎる。

中間説の立場に立ちつつ保護に値する占有の限界を画するか検討するのが妥当である。

民事法上認めうる利益が存在する合理的な可能性がある占有まで保護をすべきである。

即ち、権利に基づく場合に加えて、同時履行の抗弁権による引渡し拒否などの利益など、民事法上認められる利益を備えた専有であれば保護されるべきである。

また、所有者との関係で占有者に引渡しを拒絶する利益を認められる場合も含むと解する。

他方で、窃盗犯人のように所有者との関係で占有を維持する利益を認めることが出来ない場合には除外すべきと考える。

また民事訴訟を経ないと確定しがたい事案についても、法的紛争解決制度を利用すべきであり、自力救済禁止原則を根拠に財産犯の保護法益に含めるのは妥当ではないと解する。

 

参考: 山口厚(2010),p189-191

 

第五款 占有の取得

1 窃取

占有の移転 占有の取得 第三者領得

 

第三者領得について明文には規定がないが窃盗罪になりうると解する。

行為者自身が領得するのと同視しうる場合に限られる、単に占有者に損害を加えるためだけに第三者に占有を移転する場合は除外されることになると解する。

 

参考: 山口厚(2010),p192

 

 

2 未遂成立時期 

意義 判例

3 既遂時期

意義 判例 

 

第六款 不法領得の意思

1 総説

判例・通説 主観的要件

2 判例・学説の動向

(1)判例 教育勅語 一時使用 排除意思 使用意思 使用窃盗 毀棄

(2)学説  排除意思+使用意思 片方 不要

 

判例:不法領得の意思が必要。排除意思、利用意思の双方が必要

反対説:排除意思、利用意思の片方のみ 不法領得の意思不要説

不可罰の一時使用と可罰的な窃盗罪、窃盗罪と毀棄罪の区別を適切にするために排除意思、利用意思双方が必要であると解する(判例の立場が妥当である)。

排除意思は可罰的な利用妨害なる法益侵害を惹起しようとする意思であり、主観的違法要素である。

参考: 山口厚(2010),p195

 

※利用意思を不要とすると毀棄・隠匿の意思で財物を奪取しても窃盗罪が成立する。

毀棄罪は財物の占有の移転を伴わない場合にのみ成立することになり、また隠匿行為はすべて窃盗罪として可罰的なものになってしまい妥当ではない。

窃盗罪と毀棄罪の実質的な区別のために利用意思は必要である。

参考: 山口厚(2010),p199

 

3 一時使用

(1)判例の動向 乗り物の一時使用 返還意思の有無 自動車 秘密文書 (2) 排除意思 反対説 客観的な利用妨害 主観的違法要素:可罰的な利用妨害を惹起しようとする意思 返還意思のない一時使用 返還意思があっても使用可能性を妨害する場合 物に化体された価値の消耗をする場合 排除意思

4 毀棄罪との区別

(1)判例の動向 経済的用法 (2)利用意思の意義 利用意思不要(2 判例・学説の動向)

 

利用意思を不要とすると毀棄・隠匿の意思で財物を奪取しても窃盗罪が成立する。

毀棄罪は財物の占有の移転を伴わない場合にのみ成立することになり、また隠匿行為はすべて窃盗罪として可罰的なものになってしまい妥当ではない。

窃盗罪と毀棄罪の実質的な区別のために利用意思は必要である。

利用意思とは財物から生ずる何らかの効用を享受する意思であると解する。

この立場からは、法益侵害行為が強力な動機により行われるため責任が重いする責任要素と解する。

そのため窃盗罪は毀棄罪よりも法定刑が重いと解する。

(遺失物等横領罪が毀棄罪より軽い:占有侵害が存在しないため違法性が軽くなっており、誘惑的であるため責任も軽い)

参考: 山口厚(2010),p199-200

 

 

第七款 不動産侵奪罪

1 総説

2 客体

(1)他人の不動産 (2)占有 

3 侵奪 実質的な支配の侵害 他人の占有の排除 賃貸 状態犯 制定前 質的変化

第八款 親族間の犯罪に関する特例

1 総説

刑の免除 親告罪 不均衡 

2 特例の趣旨・根拠

政策説 違法性減少 責任減少

 

反対説:親族間では所有・占有関係が合同的であり区別が不明確であるため法益侵害が軽微であるため違法が減少する

反対説:親族間であれば誘惑的であるから責任が減少する

同居していなくとも所有・占有関係が不明確でない場合でも適用されるから違法減少を一般的に肯定しうるか疑問。

また、同居していない親族間では親告罪とされているが(2442項)この場合所有・占有関係の区別が不明確さという事情はない。

更に責任減少を基礎付ける事情も類型的には認められない。

親族間の紛争には国家は介入を控えるという政策説による説明が妥当

 

参考: 山口厚(2010),p206

 

3 適用要件

(1)親族の意義 民法725条 内縁 (2)親族関係が必要な人的範囲 学説・判例 所有者と犯人 占有者と犯人 所有者・占有者と犯人 占有説

 

(政策説を前提に)所有者及び占有者と犯人との間に親族関係があれば紛争は親族内にとどまっていると言える。

所有者及び占有者と犯人との間に親族関係がある場合に適用される

 

参考: 山口厚(2010),p208

 

4 錯誤

違法性減少説 責任減少説 政策説

 

第三節 強盗罪

第一款 総説

1項・2項 拡張類型 準強盗罪

第二款 客体

1 財物

不動産 1項 2項 

 

詐欺罪・恐喝罪・横領罪で不動産が財物ないし物に含まれており、それとの整合性から不動産を財物に含まれていると解する。

登記名簿による法律的支配があれば不動産に対する占有を肯定することが出来る

暴行・脅迫により不動産登記名簿を取得する場合、1項強盗が成立

 

参考: 山口厚(2010),p210-211

 

2 財産上の利得

(1)移転性のある利益 移転罪 情報やサービス (2)不法な利得 判例

第三款 暴行・脅迫

1 総説

2 犯行抑圧の手段 

恐喝罪との区別 判例 客観的判断 

 

被害者の反抗の抑圧の有無により恐喝罪(交付罪)と強盗罪(強取罪)の区別がなされる

(1)一般に被害者の犯行を抑圧するに足る暴行脅迫があったが被害者の犯行が抑圧されずに財物の移転

強盗未遂と恐喝既遂の観念的競合が成立(大阪地裁平成4922日)。

(2)一般に被害者の犯行を抑圧するに足りない暴行脅迫だったが被害者が臆病で犯行が抑圧され財物の移転

実際に抑圧された以上は強盗既遂を認める。

 

参考: 山口厚(2010),p212

 

ひったくり

 

3 暴行・脅迫の相手方

乳児 占有補助者 

 

第四款 強取

1 総説

暴行・脅迫 反抗の抑圧 逃走 気づかない間に取る 逃走中に落とす

2 財物奪取後の暴行・脅迫

 

占有の移転が先にあり、その後に暴行・脅迫で保持

判例最判昭和24215日)・学説:強盗罪の成立

暴行・脅迫が財物奪取の手段になっていないため1項強盗は成立しない。2項強盗または事後強盗罪の成立

 

参考: 山口厚(2010),p217

 

3 暴行・脅迫後の領得意思

 

強盗以外の目的で暴行・脅迫。その後領得意思が生じた場合

財物に奪取に向けた新たな暴行・脅迫が必要である(近時の下級審判決:必要説)。

準強姦罪1782項)のような規定がない以上不要説は妥当ではない。)

既に反抗が抑圧されているため、通常の場合に比して程度の低いもの、反抗抑圧状態の維持・継続させるもので足りる。

 

参考: 山口厚(2010),p217-218

 

 

第五款 不法利得

1 利益の移転 (1)不法利得 移転の有無の不明確さ (2)処分行為 

 

例:債権者を殺害をして債務の返済を逃れる、運転手を暴行をして支払い請求できない状態にする

強盗罪には被害者の反抗の抑圧が必要

意思が抑圧されれば処分行為をなす余地はないから不要説が妥当。

 

参考: 山口厚(2010),p220

 

(3)財産上の利益の移転 債権者の殺害 相続人・被相続人の殺害

 

2 財物詐取・窃取後の暴行・脅迫

(1)財物窃取後の暴行・脅迫

例:無銭飲食のあと、暴行・脅迫で支払いを逃れる

物の販売により生じた代金債権は物とは別個保護に値する

1項詐欺と2項強盗の成立、重い後者の包括一罪とする。

 

参考: 山口厚(2010),p222

 

(2)財物詐取後の暴行・脅迫

財物詐取返還請求に対して暴行・脅迫2項強盗が成立するか、する場合に窃盗との関係

 

判例:窃盗と2項強盗の成立、重い後者の包括一罪とする。

学説:変換請求権は窃盗より侵害された所有権の内容につき、不可罰的事後行為

独立して処罰の対象にならない

 

参考: 山口厚(2010),p223

 

第六款 事後強盗罪

1 総説 結合犯

2 構成要件

(1)窃盗 強盗も含む 身分犯? (2)暴行・脅迫 相手方 第三者 警察 犯行現場・機会の継続中 

3 未遂・予備

(1)未遂 窃盗の未遂・既遂 暴行・脅迫の未遂・既遂 (2)予備 予備の可罰性 

 

反対説:条文の位置、不可罰である窃盗予備を処罰することになるため否定

事後強盗の意思がある場合には単なる窃盗の予備とはいえない。

居直り強盗の未必的意思がある場合について否定するのは妥当ではない

予備も可罰的

 

参考: 山口厚(2010),p227

 

4 共犯

(1)先行者が窃盗(未遂)・後行者が暴行・脅迫のみに関与 事後強盗犯の構成 真性身分犯 不真性身分犯 複合身分犯 結合犯 (2)身分犯の難点 結合犯

 

 

反対説:事後強盗犯を身分犯とする見解

暴行・脅迫が事後強盗罪の構成要件該当行為で暴行・脅迫罪の加重類型とする見解

身分としての窃盗を窃盗未遂に含むと、窃盗が未遂、その後の逮捕免脱・罪跡隠滅目的で暴行脅迫をすると事後強盗が既遂になり妥当ではない。

窃盗既遂に限定をしても、先行の窃盗が未遂の場合には事後強盗が処罰範囲から脱落し妥当ではない。

(先行する窃盗が未遂であれば財物の変換請求権が存在しないためまた加重類型とすることも妥当ではない。)

単なる責任の加重により強盗罪・同未遂罪と同様な可罰性が肯定する理由を基礎付けられるかは疑問

新たな窃盗罪が別途成立する(事後強盗罪と併合罪となる)と解さざるを得なくなる

事後強盗罪は窃盗罪と暴行・脅迫罪の結合罪であると解するのが妥当

(暴行・脅迫のみ関与したケース・・・承継的共犯の成否から決せられる。否定説:暴行・脅迫罪の共犯)

 

参考: 山口厚(2010),p229

 

第七款 昏酔強盗罪

1 総説

2 構成要件

昏酔 意識喪失

第八款 強盗致死罪

1 総説

2 主体

強盗既遂 強盗未遂 手段説 機会説・判例 密接関連説 拡張された手段説

 

 

機会説:強盗致死傷罪の成立範囲を拡張しすぎる

(強盗罪と死傷を惹起した罪の観念的競合を超えた)重い法定刑が規定されていることを正当化できない

密接関連説:限界が不明瞭

実際上問題となるのは238条所定の目的で行った暴行・脅迫から死傷が生じた場合の処理

強盗の手段である暴行・脅迫

事後強盗類似の状況における暴行・脅迫

から死傷が生じたケースに強盗致傷罪の成立すると解する。

 

参考: 山口厚(2010),p232-233

 

3 致死傷の原因行為

(1)主観的要件

(2)死傷について故意がある場合 殺人と強盗(致死)の観念的競合? 二重評価

4 原因行為の主観的用件

機会説 手段説 密接関連説

5 障害の程度

限定説 非限定説 

6 強盗殺人罪における強取の範囲

行為の連続性・意思の単一性

7 未遂

死傷の結果が生じたが強盗が未遂のケース 傷害の故意で傷害が発生しないケース

 

第九款 強盗強姦及び同致死罪

1 強盗強姦罪

強盗 強姦 結合犯 強盗未遂 強姦の既遂・未遂 準強姦 強盗後に強姦の意思 強姦の後に強盗 

2 強盗強姦致死罪

(1)強盗強姦致死 結果的加重犯 死の故意 死後姦淫

 

反対説:強盗強姦致死について死の結果についての故意を含めない。

この立場からは

(1)強盗強姦致死罪と殺人罪の観念的競合

(2)強盗強姦罪殺人罪の観念的競合

(3)強盗殺人罪と強盗強姦罪の観念的競合(強盗殺人罪:機会説が前提)

(1)は死の結果を二重評価

(2)は強盗致死罪よりも刑が軽くなる

(3)は強盗の二重評価

(強盗致死傷罪について拡張された手段説から)刑の均衡から強盗強姦致死について死の結果についての故意がある場合を含むとするのが妥当。

 

参考: 山口厚(2010),p238-239

 

(2)強盗強姦致傷

 

第四節 詐欺罪

第一款 総説

1 詐欺罪の基本構造・性格

交付 占有者の意思に基づく占有移転 瑕疵ある意思 電子計算機使用詐欺罪・準詐欺罪(2462) 準詐欺罪

2 国家的法益と詐欺罪の成否

脱税 旅券などの取得 制御機構の侵害 

第二款 客体

1 財物

他人の占有する他人の財物 不動産 登記 法律的支配 事実的利益の支配

2 財産上の利得

(1)移転性のある利益 移転 元の占有者の法益侵害 情報やサービス 情報の非移転性 有償のサービス 2項詐欺 (2)不法な利益 民事上保護されない利益 cf.窃盗罪 (3)物の請求権の取得 引渡し請求権 1項詐欺の未遂 不動産の窃取 (4)債務履行の一時猶予 債権の財産的価値の減少の要否 (5)支払いの繰上げ 判例

第三款 欺もう行為

1 総説

(1)錯誤の惹起 錯誤の惹起 交付行為 物・利益の移転 因果経過 判断基準 個別事情 (2)人による交付行為 機械の不正操作 ATM 窃盗 (3)対象 重要な事実 錯誤と交付行為に条件関係 

2 不作為

作為義務 保証人的地位 不動産の抵当権の登記の告知義務? 信用状態・営業状態の告知義務 挙動による詐欺  

3 つり銭詐欺の法的評価

第四款 交付行為

1 総説

意思に基づく交付 強取との区別 交付意思 直接性の要件 占有の弛緩 第三者 特別な関係

2 交付意思

(1)意思に基づく占有移転 窃盗との境界 意思内容 完全な認識 物の交換 (2)交付意思の内容 交付する物自体に錯誤がない場合 試乗車 店先にでる認識=占有の弛緩 黙示の意思表示  交付する物自体に錯誤がある場合 意識的交付行為説 無意識的交付行為説 

被偽もう者の移転意思に基づき物・財産上の利益の移転をした場合、移転する物・財産上の利益の価値・内容・数量に錯誤があっても、意識に基づく占有移転を認めて、交付行為の存在・詐欺罪の成立を肯定するのが妥当。

3 キセル乗車の法的評価

(1)2項詐欺の肯定・否定 肯定の場合乗車下車のいずれか (1)否定説 (2)乗車駅基準説 (3)下車駅基準説

 

 

否定説

乗車駅:乗車券は有効、乗り越しを申告する義務はない=偽もう行為の要件を欠く

下車駅:の改札口係は未払い運賃を知らない=交付行為の要件に欠く

乗車時点では挙動による偽もうといいうる。下車時点では交付行為の要件が厳格すぎて妥当でない。

反対説:乗車駅基準説

購入をした乗車券は有効であり、乗り越しの申告義務はないが乗車時点では挙動による偽もうといいうる。

しかし、交付行為による役務の移転を肯定できない。

(下車駅基準説)

清算すべき運賃があるのにそれを秘して改札口を通る行為=改札口係員に対する偽もう行為

改札口係員が通過させ、支払いを免れる行為を交付行為と解する。

 

参考: 山口厚(2010),p257-258

 

 

4 三角詐欺

(1)被偽もう者と被害者の分離 財産を処分しうる地位・権利 (2)訴訟詐欺 裁判所 (3)クレジットカード 否定説 判例 学説

 

 

判例:加盟店を非被偽もう者=被害者とする1項詐欺(福岡高判・昭和56921日等)

加盟店:カード会社から代金の支払いを受けることが出来る:取引の目的は達成していて、被害者とするのは疑問がある。

他方、カード会社は錯誤がなくとも支払いを要するから錯誤に基づく交付行為を認めることが出来ない。

加盟店はカード会社から支払いを受けることが出来るから「財産を処分しうる権能または地位」があると言える。

その地位に関する限りで顧客の支払い意思や能力に無関心ではいられない

(疑問はあるものの……)加盟店にたいする偽もう行為、錯誤を認めることが出来る。

加盟店を偽もうをして、カード会社から加盟店に代金相当額の支払いを受ける地位を与えた点で第三者に対する交付としての詐欺罪を肯定することが出来る。

(加盟店は本来代金を払う相手であるから第三者に交付させる詐欺罪を肯定できる)

※商品購入(上記の地位を与えた)時点で既遂

 

参考: 山口厚(2010),p261-262

 

第五款 物・利益の移転

1 財産の移転と法益関係的錯誤

2 証明書の不正取得

3 不法原因給付と詐欺

4 権利行使と詐欺

第六款 電子計算機使用詐欺罪

1 総説

2 構成要件

第七款 準詐欺罪

1 総説

2 構成要件

 

第五節 恐喝罪

第一款 総説

第二款 客体

1 財物

2 財産上の利益

第三款 恐喝

1 総説

2 暴行

3 脅迫

第四款 交付行為

1 総説

2 交付行為の意義

第五款 物・利益の移転

1 総説

2 権利行使と恐喝

第六款 他の犯罪との関係

 

第六節 横領罪

第一款 総説

1 保護法益

2 横領3罪の関係

3 親族間の犯罪に関する特例

第二款 客体

1 総説

2 物

3 占有

4 物の他人性

第三款 横領行為

1 総説

2 不法領得の意思

第四款 共犯

第五款 財数

1 穴埋め横領

2 横領物の横領

第六款 詐欺罪との関係

1 領得意思による集金

2 欺もうによる横領

第七款 業務上横領罪

1 加重規定

2 業務上の占有者

3 共犯

第八款 遺失物等横領罪

1 基本類型

2 客体

3 他の犯罪との関係

 

第七節 背任罪

第一款 総説

1 背任罪の独自性

2 背任罪の罪質

3 全体財産に対する罪

第二款 主体

1 総説

2 他人の事務

3 委託された事務

第三款 任務違背行為

第四款 図利加害目的

1 総説

2 図利加害目的の内容

第五款 財産上の存在

1 経済的見地からする評価

2 全体財産の減少

第六款 他の犯罪との関係

1 詐欺罪との関係

2 委託物横領罪との関係

 

第八節 盗品等に関する罪

第一款 総説

1 盗品等関与罪

2 罪質

第二款 客体

1 総説

2 追求権

3 同一性

第三款 行為類型

1 総説

2 無償譲受け

3 運搬

4 保管

5 有償譲受け

6 有償処分のあっせん

第四款 罪数・他の罪との関係

1 盗品等関与罪相互間

2 本犯と盗品等関与罪との関係

3 盗品等有償処分あっせん罪と詐欺罪の関係

第五款 親族等の間の犯罪に関する特例

 

第九節 毀棄・隠匿罪

第一款 総説

1 罪質 2 毀棄の概念

第二款 毀棄・隠匿罪の諸類系

1 公用文章等毀棄罪 

2 私用文章等毀棄罪

3 建造物等損壊罪・同致死罪

4 器物損壊罪

5 信書隠匿罪

第三款 境界損壊罪

1 総説

2 構成要件

 

 

<参考文献>

山口厚(2010):『刑法各論』、有斐閣

法の下の平等

・平等は権利か原則か(宍戸常寿2014107ページ)

客観法→憲法上の権利

例:平等原則(141項)→各個人が平等権を有する

 

国家が活動する限り、別異の取り扱いは生じる

→平等権を広く認めると、国家の活動が平等権の制約に抵触する

→(ア)平等違反を広く認めるが、(合理的理由がある限り)合憲になりやすいものとする、(イ)平等の内容を限定的に捉えて、それに違反した場合には違憲

→日本の判例は(ア)の流れに属する。 批判:人権価値平等説(小島和司2004

判例・通説

(ア)の流れ 差別を二層化 特に警戒すべき差別にはより厳格な審査基準(厳格な合理性の基準

141項後段列挙事由:アメリカの疑わしい差別or準・疑わしい差別にあたる(cf.特別意味説)

スティグマの押し付け、地位の格下げが問題となるため、裁判所の審査が必要

 

判例最高裁昭和39527日 141項後段列挙事由=例示的 厳格審査は要求せず

立法裁量論:裁量権の合理的な行使として是認されるか(最高裁昭和51414日)

平等の審査が裁量権により限定される(最高裁平成775日)

国籍=基本的人権の保障に関わる重要な地位、準正は子にとって自らの意思や努力でかえることが出来ない→合理的な理由の有無=慎重に検討することが必要(最高裁平成2064日)

行政府の裁量権を考慮しても区別に合理的な根拠が認めれないかを検討(最高裁平成2594日)

 

→合理的根拠の有無の審査

立法目的と立法目的を達成する手段、の2側面より判断(芦部

例:尊属殺のケース 目的審査:人の区別の可否、手段審査:法定刑

→立法目的:加重要件は合理的、手段:甚だしく均衡を欠き正当化する根拠がない(最高裁4844日)

 

目的審査:法律婚の尊重、婚外子の保護 手段審査:法定相続分2分の1(最高裁平成775日)

最高裁4844日 を踏襲するならば、立法目的:婚内子・婚外子の区別 手段: 法定相続分2分の1、とすべき(宍戸常寿2014112ページ)

 

目的・手段の捉え方:差別の場合、人の区別と、区別の目的が密接になる、程度問題ではなくall or nothingの問題となる

 

立法目的:国民と外国人の区別 手段:受験を認めるか否か(東京都外国人管理職・最高裁平成17126日)

→(目的・手段を人為的に分けずに)区別自体の合理性を(憲法上の価値判断から)まっすぐに問う

※婚内子・婚外子の区別の合理性が問題の核心(最高裁平成2594日)

 

・アメリカの学説(安西文雄201498ページ)

 

平等の規範の対処すべき問題

反従属の視点:不平等的取扱者の社会的地位の格下げという害悪

反別異の視点:権利・義務において別異・不平等の扱い

ブラウン対教育委員会事件:「隔離すれど平等」の否定

 

・司法審査のあり方(安西文雄2014102ページ)

 

アメリカの判例理論:「区別事由」と「区別の関わる権利・義務」の違い

 

区別事由:疑わしい差別(人種・民族)、準・疑わしい差別(性別・嫡出・非嫡出)、それ以外

区別の関わる権利・義務:基本的権利についての差別問題とそれ以外

 

(1)基本的権利についての差別問題→厳格審査

※二重の基準論を応用して、厳格審査か中間審査(芦部126頁)

(2)それ以外の権利・義務→区別事由による

疑わしい差別→厳格審査

準・疑わしい差別→中間審査

それ以外→合理性の基準

 

日本への応用

141項後段列挙事由:疑わしい差別or準・疑わしい差別にあたる(特別意味説)

→厳格審査、中間審査

※例 人種・信条:厳格審査、性別・社会的身分・門地:中間審査(芦部

 

 

<参考文献>

安西文雄(2014):安西 文雄・巻美矢紀・宍戸常寿『憲法学読本』第六章、有斐閣

宍戸常寿(2014):『憲法 解釈論の応用と展開』第二章、日本評論社

小島和司2004

芦部信善・高橋和之補訂(2007):『憲法』、岩波書店

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2016年 週末スクーリング・試験対策用持込メモ

2016年 週末スクーリング・試験対策用持込メモ

 

試験時に持ち込んだメモです。A4一枚にまとめる必要があるためかなり省いています(A4一枚のみ持ち込み可能。2in1で両面印刷で持ち込みました)。他に配布レジュメをそのまま写した箇所もありますがその部分は割愛しています。

 

<第一回>

分権依存社会

合意説:「合意は守らなければならない」との公理より国際法の法的拘束力の根源を国家間の合意に求める多数説

主権国家:対外独立性と対内最高性からなる最高独立権力を持った国家

対外独立性:自国の政治を他国の干渉を受けることなく自国だけで決める権力

対内最高性:自国内のいかなる主体にも優越する権力

ウェストファリア体制:主権国家の並存

集団安全保障体制:国連憲章7章 経済制裁

武器不行使原則:国連憲章2章4 例外:自衛権、軍事的措置

形式的法源:条約、慣習国際法

ICJ規定38条1:国際条約、国際慣習、文明国の法の一般原則。補助手段として判例

契約条約:お互いの利害調整

立法条約:ある目的のための一般ルール

慣習国際法:国家の一般慣行が存在し、法的信念が認められることを用件として、すべての国家を拘束する。例外として当初より継続して範囲を示した国を除く

法的信念不要論:法的信念を要求することはトートロジーになる

法の一般原則:信義則や禁反言など国際法として適用可能な国内の一般的な法原則であり、裁判不能を防ぎ、動きのある裁判を実現する効力を持つ。

実質的法源:国際機構決議

国家の排他的主体性:国際法は国家間の関係を規律し、個人に対しては国内法で規律する。国内的措置を通じて国際法により個人の法益を保護する。

実体法基準説:国際法が個人の法律関係や権利義務を定めていれば個人の国際法主体性が認められる。

国際手続説:個人の権利義務を直接的に取り扱う国際手続きが保証されている場合に限り個人の国際法主体性が認められる。

手続基準説:個人の権利義務を規定する国際法が国内裁判所において直接適用されている場合にも限り個人の国際法主体性が認められる。

国際機構の法主体性認定要件:自律的意思決定能力・条約締結機能・特権免除の享有・賠償及び賠償請求を行う機能

国連法主体性:国連の勤務中において被った損賠の賠償事件において、国連憲章により広範囲の国際人格及び国際的平面における行為能力によってのみ説明される任務や権利を享受され実際に行っていることから法主体性を認めて、国際法上の行為能力者であり、賠償請求を行えるとしている。

国連の権利的保護権:国連の勤務中において被った損賠の賠償事件において、国連憲章には明示されていないがその任務・目的により職員が危険に去らされることが予想されていることから一定の範囲内で権利的保護を行う権利をもつことを必然的に推断される。

<第二回>

国家の存立用件:明確な領域、恒久的な住民、政府、外交能力

実効主義or事実主義:上記の4つがあれば良い

適法用件必要説:上記の4つを合法的な手段で満たすことが必要

国家承認:既存の国家が新たに誕生した国家について国際法主体性を有する国際法上の国家であると認めること。

創設的効果説:国家承認によって国際法主体となる ←→宣言的効果説(モンテビデオ条約3条)

国連加盟: 一体説と分離論

政府承認:非合法的手段により誕生した新政府の他国による承認

正統主義:何らかの正統性を要求する 例:トバール主義 立憲主義に立脚

政府承認廃止論:政府承認を廃止し、新しい政府と外交関係を決定するかの問題で対処をする。戦前のエストラーダ主義に起源を持つ。

主権の制限: 第一回・集団安全保障参照

主権平等原則:国際法適用・国際法定立・国際法の内容( 認められない例 第八回:共通だが差異ある責任の原則)

内政不干渉原則:国内管轄内における事項(=国家の国内的事項と対外事項)に干渉しない

命令的介入:

内戦不介入:長期化する

植民地独立:自決原則

人道的介入:重大な人権侵害を行っている国家に対して国連憲章が認める措置に頼らず一方的に武力を用いて介入。国際関心事項であるから内政不介入義務にはならないが武力不行使原則には?

肯定説:「すべてのもののために人権及び基本的自由の尊重をするように助言奨励」(国連憲章1条3項)「領土保全または政治的独立」(国連憲章2条4項)、保護する責任

主権免除:国家がその行為や財産について他国の裁判から免除される(被告とならない 原告はOK)。 主権平等、国際礼譲、外交政治的配慮

絶対免除主義

制限免除主義:私法的・業務管理的行為については認める。判断基準としては行為の動機を基準とする目的基準説、行為の性質による性質基準説、両方から判断する見解がある。

アル・アドサニ事件:請求が却下された場合、裁判を受ける権利(欧州人権条約6条1項)が害される。免除の付与は実体法上の権利の障害ではなく国内裁判所の権限に対する手続き上の障害となる。民事上の争いがあれば適用可能性はある。ただし無制限に認められるではなく、一定の制限があり、目的が正当であれば当該権利も制限される。(略)主権免除は目的自体は正当である。また欧州人権条約もほかの国際法規と調和的であるべきである。(略)国家が免除されないということが国際法上確立していない以上は6条1項違反にはならない。

<第三回>

国家領域:領土・領水・領空

領水:内水と領海

無害通航権:沿岸国の法益を侵害()しない限り事前の許可なく領海を通行できる権利。領空では認められない。(国際海洋法条約19条1 平和・秩序または安全)

領域使用管理責任原則:他国の権利を侵害しないように注意

環境損害防止原則;

トレイル溶鉱所:カナダの責任

占有:国家が主体、無主地、実効的に支配(、領有意志)

添付:自然現象、人工的形成

※以下略

<第四回>

条約: 第一回

採択

署名:代表者の署名 真正かつ最終的なもの 条約に拘束されることの同意:略式条約 

批准:締結権者の同意 署名批准の義務は負わない

登録:国連憲章102条1、2

相対的無効:国内法違反、錯誤

手続きに関する国内法違反:原則援用不可 例外:明確かつ重大

錯誤: 原則援用可 例外:予見可能or寄与した場合

絶対的無効:代表者に対する強制(51条)、国家に対する武力的強制

強行規範との抵触:

条約の解釈:

留保制度:条約の特定の規定の自国への適用上その法的効果を排除or変更 

ジェノサイド条約留保事件:条約の一体性の確保から留保への限度が必要になる。目的との両立性より許容性の基準を設定をして、両立しない場合には留保を認めないがその判断は各国家が行う。条約法条約も特別の規定がない場合には上記基準によるとした(19条)。留保をした国家とその留保を認めた国との間では当該留保は有効である。留保に意義を唱えた国との間では、条約関係が成立している場合には留保が有効になるが、条約関係の成立そのものを拒否が出来る(20条4項b但)。

<第五回> 国際責任法

第一次規範:国際法上の義務違反

第二次規範:

第一次規範の違反に加えて故意・過失:相当の注意義務違反

国家責任条文2条:国際法上の義務違反・当該行為が国家に帰属する(主体的用件)

国家責任:法的正常状態に回復

テヘラン米国大使館員事件:第一段階では、国家に帰属している行為ではないが、外交関係条約・領事関係条約で定めている大使館・領事館を保護する措置をとらなかったことについて不作為により国家の責任を認めている。第二段階ではホメイニ師が占領と人質を承認した時点で国家の行為に転じた。

違法性阻却事由(国際法上の義務違反の違法性の阻却):有効な同意・事後の同意、自衛、対抗措置、不可効力、遭難

自衛: 武力攻撃の発生、必要性or緊急性、均衡性

対抗措置:先行違法行為、中止要請、損害との均衡性

不可抗力:抗しがたい事象の発生 自然災害等

遭難:人命救助のため

緊急避難:切迫した危険から自国の利益を守る 唯一の方法である時 相手国家の根本的利益を大きく損ねるものではない時

外交的保護権・埋没理論:個人の請求権が国家の請求の中に埋没し、国家のみが国際法上の請求者になる

外交的保護権の行使用件:国籍継続・国内救済完了

金銭賠償:

原状回復:

サティスファクション

<第六回>

領海: 第三回

内水:基線より陸側

領海:基線より海洋側

通常基線:

直線基線:

無害通航権: 第三回 行為基準説・船種基準説

沿岸国の地位:義務(無害通航権)・保護権(無害でない通行の防止)・刑事裁判権

軍艦: 明文なし 否定説(無害通航権は商用)

接続水域:領海に接続する水域、沿岸国が領土・領海内における特定の法令違反の防止・処罰のために必要な規制を行うことが出来る水域。通関・財政・入出国管理(国連海洋法条約33条1)。24海里以内(国連海洋法条約33条2)

国際海峡:国際航行に使用されている海峡 通過通航件or強化された無害通航権

排他的経済水域:領海に接続する水域。沿岸国の主権的権利(天然資源の調査・使用・管理)。生物資源については漁獲可能量の余剰分は他国の漁獲を認める。

※外国の権利

領海:無害通航権

排他的経済水域:航行・上空飛行、法令違反の外国船の追跡

国際海峡:通過通航件or強化された無害通航権

公海:航行・上空飛行の自由 

大陸棚

海洋紛争:国際海洋法裁判所国際司法裁判所、仲裁裁判所、特別仲裁裁判所

北海大陸棚事件:

境界の確定:等距離+関連事情

<第七回>

アグレマン:同意

外交使節の特権免除:治外法権説、代表説、機能的必要説

公館の不可侵: 肯定説or否定説

外交的庇護: 否定説(国の領域主権の尊重)

外交官の身体の不可侵:刑事裁判権(完全)・民事裁判権(制限 例:公務外の商業活動)

ペスソナ ノン グラータ:

領事:

公館の不可侵: 例外あり(火災その他迅速な保護措置)

身体の不可侵: 重大な犯罪は例外

<第八回> 国際環境法

領域使用管理責任原則: 第五回

環境損害防止原則:  第五回 保護範囲の拡大 事前通知義務・事前協議義務 同意不要 厳格責任主義・無過失責任(被害国の立証の困難・事故の防止)

責任:民事型責任・国家補完型・国家専属型責任

持続可能な開発:将来世代の需要する能力を奪うことなく現在の需要を満たす 経済開発と環境保護の調和

世代間衝平原則・予防原則・共通だが差異ある責任の原則(共通の責任を負うが、先進国と途上国で追う度合いが異なる 気候変動枠組み条約)

予防原則:重大または回復不能な損害の可能性ある場合に、科学的に確実な証拠は不要

枠組・議定書の組合せ方式

内国民待遇:外国人に与える権利を内国民と同じにする

最恵国待遇:ある外国に与える権利をほかの国にも与える

WTOにおける紛争解決:

<第九回> 個人

国籍:個人と国家を法的に結びつける絆

真正連関理論:国家と個人の真正な結合関係が必要

犯罪人の引渡し:双方可罰主義、特定主義原則、

双方可罰主義:罪刑法定主義の尊重

特定主義原則:引き渡した法で追訴・処罰が出来る 訴因変更は可能

政治犯不引渡し原則:思想良心の事由

政治犯罪:純粋政治犯・相対的政治犯(優越理論 普通犯罪>政治犯であれば引渡し可)

条約難民:迫害、保護喪失、国外性

ノンルフールマン: 難民条約33条1

人権保障の国際化:平和の維持と人権の尊重

国際人権章典

 

<参考文献>

杉原高嶺(2014):『基本国際法

栗林忠男(1999):『現代国際法

平野 裕之(2005)の復習ノート(契約法)

<参考文献>
平野 裕之(2005):『基礎コース 民法〈2〉債権法』、新世社

 

<細目次>

第2編 契約関係
第1章 契約関係総論

2-1-1 契約の意義及び契約関係の規律
2-1-1-1 契約とは 契約の意義 債権契約と物件契約 
2-1-1-2 契約関係の規律
2-1-2 契約の分類
2-1-2-1 典型契約・非典型契約・混同契約
2-1-2-2 双務契約・片務契約及び有償契約・無償契約
2-1-2-3 一時的契約・継続的契約
2-1-3 契約の効力-相対効の原則
2-1-3-1 契約の効力の相対効
2-1-3-2 第三者のためにする契約 第三者のためにする契約の意義 第三者への効果 契約当事者の法的地位

第2章 双務ないし有償契約

2-2-1 双務契約総論
2-2-1-1 同時履行の抗弁権
2-2-1-1-1 同時履行の抗弁権の意義
2-2-1-1-2 同時履行の抗弁権の要件 同一の双務契約から生じた債権債務の対立 相手方の債務が履行期にあること 相手方が自分の債務の履行の提供をしていないこと 同時履行の抗弁権の効果
2-2-1-2 危険負担
2-2-1-2-1 危険負担の意義-牽連関係を原則として重視 牽連関係が原則として認められる 財産権の移転は特殊な考慮が必要
2-2-1-2-2 財産権の移転を目的とする契約について 特定物売買 不特定物売買 
2-2-1-2-3 債権者の帰責事由による履行不能の場合 規定の趣旨 利害の調整について-代償請求権
2-2-1-3 契約解除─債務不履行に対する法定解除権
2-2-1-3-1 双務契約における債務不履行に対する救済としての解除制度
2-2-1-3-2 法定解除権の成立要件1-遅延解除について
履行遅延による解除の原則的場合 定期行為についての特則 債権者の帰責の要否
2-2-1-3-3 法定解除権の成立要件2 不能解除の場合
2-2-1-3-4 解除権の帰属と行使 解除権の帰属と行使 解除権不可分の原則
2-2-1-3-5 解除権の消滅事由 法定解除権特有の消滅原因-債権者による履行または履行の提供 法定解除権・約定解除権特有の消滅原因
2-2-1-3-6 法定解除権行使の効果 解除の効果の法定構成 物権変動について-第三者との関係 現状回復義務 損害賠償義務
2-2-1-4 予約・手付けなど
2-2-1-4-1 契約費用の負担
2-2-1-4-2 予約(売買の一方の予約) 予約の意義-予約完結権の付与 予約完結権について-もっぱら売買予約について
2-2-1-4-3 手付けの交付に付随した解除権の留保契約 手付けの意義 解除権の留保の場合について-解除手付け

2-2-2 双務契約各論

2-2-2-1 売買契約
2-2-2-1-1 売買契約の意義 
2-2-2-1-2 売主の義務 財産移転義務 引渡義務など
2-2-2-1-3 特定物売買についての担保責任-瑕疵担保責任を除く
全部他人物売買 一部他人物売買 数量指示売買における 量的不足 買主が目的不動産を使用できない場合 目的不動産に担保物権がある場合
2-2-2-1-4 瑕疵担保責任
特定物売買に限定されるか 瑕疵担保責任の要件 買主の修捕請求権 瑕疵担保責任の内容 瑕疵担保責任についての排除期間
2-2-2-1-5 担保責任についての特約
2-2-2-1-6 買主の義務 代金支払義務 利息支払義務
2-2-2-2 利息付消費貸借契約─補論 消費寄託
2-2-2-2-1 消費貸借契約の意義と法的性質 消費貸借契約の意義 消費貸借法的性質
2-2-2-2-2 消費貸借契約上の債権関係 貸主の義務 借主の義務
2-2-2-2-3 消費貸借契約の終了 返還期日が定まっている場合 返還期日が定まっていない場合
2-2-2-2-4 準消費賃借
準消費賃借の意義-消費賃借そのものである 新旧債務の同一性について 
2-2-2-2-5 捕論 消費寄託 預貯金契約

2-2-2-3 賃貸借契約
2-2-2-3-1 賃貸借契約の意義と不動産賃貸借をめぐる特別法 賃貸借契約の意義 賃貸借契約についての特別法 
2-2-2-3-2 不動産賃貸借の準物権化 
「売買は賃貸借を破る」という原則と民法による修正 特別法による不動産賃貸借権保護の強化 
2-2-2-3-3 賃貸借の存続期間 
期間の定めのある場合 期間の定めがない場合ー解約の申し入れ 債務不履行 
2-2-2-3-4 賃貸人の義務 使用収益をさせる義務 費用償還義務
2-2-2-3-5 賃借人の義務 賃料支払義務 使用に際しての善管注意義務 契約終了後の返還義務・原状回復義務
2-2-2-3-6 賃借権の譲渡及び転賃借 賃借権の譲渡 転賃借
2-2-2-3-7 賃貸借契約をめぐる特殊な担保-敷金契約 敷金契約の意義 敷金契約の効力
2-2-2-3-8 賃貸借契約の終了
 
2-2-2-4 請負契約
2-2-2-4-1 請負契約の意義
2-2-2-4-2 請負人の義務 仕事完成義務及び引き渡し義務 完成物の所有権の帰属
2-2-2-4-3 請負人の瑕疵担保責任
請負における瑕疵担保責任とその法的性質 担保責任の内容
2-2-2-4-4 請負における危険負担 仕事完成前 仕事完成後
2-2-2-4-5 請負契約の終了 注文者の任意解除権 注文者の破産
2-2-2-5 有償委任契約

2-2-2-6 有償寄託契約
2-2-2-6-1 有償寄託契約の意義 委任契約の沿革と有償委任契約 委任契約とは
2-2-2-6-2 受任者の義務 善意管注による事務処理義務 復委託の禁止 その他の義務
2-2-2-6-3 委任者の義務 報酬支払義務 費用に関する義務 
2-2-2-6-4 委任契約の終了 任意解除権の適用の可否 当事者の死亡等による契約の終了


第3章 無償ないし片務契約

2-3-1 無償契約総論
2-3-1-1 無償契約の特殊性
2-3-1-2 無償契約の特殊な扱い 合意の拘束力の軽減 責任の軽減
2-3-2 贈与契約
2-3-2-1 贈与契約の意義
2-3-2-2 贈与契約の拘束力 書面がない場合 書面がある場合
2-3-2-3 忘恩行為に対する贈与者の救済 民法は撤回権を認めなかった 贈与者保護の法的構成
2-3-2-4 特殊の贈与 負担付贈与 死因贈与

2-3-3 無利息消費貸借
2-3-3-1 無利息消費貸借の特殊性 要物契約である 担保責任が軽減される 
2-3-4 使用貸借
2-3-4-1 使用賃借の意義
2-3-4-2 使用賃借の契約関係 使用貸主の義務 使用貸主の義務 談三者との関係 
2-3-4-3 使用賃借契約の終了 契約期間が定まっている場合 契約期間が定まっていない場合

2-3-5 無償委任契約─補論 事務管理
2-3-5-1 無償の委任契約
2-3-5-2 無償委任契約の特殊性
受任者の委任事務処理のための行為義務 委任者の損害賠償義務 任意解除権 
2-3-5-3 捕論-事務管理 事務管理の意義と機能 事務管理の成立要件 事務管理の効果
2-3-6 無償寄託契約

第4章 その他の契約
2-4-1 団体契約─組合契約
2-4-2 紛争解決契約─和解契約
2-4-2-1 和解契約の意義
2-4-2-2 和解契約の成立要件
当事者に争いがあること 当事者が相互に主張を譲歩すること 争いをやめる合意をすること
2-4-2-3 和解契約の効果 法律関係の確定による紛争の解決 和解契約と錯誤